ここ数年、よく精神疾患やそれに似たものを目にします。
発達障害、うつ病、コミュ障、メンヘラ、いくら言っても言うことを聞かない部下。
私自身、やる気が出ないことが病気かもしれないと診療内科に行ったことがあります。
私は何か異常な雰囲気を感じてなりません。
なぜ最近になって急に増えてきたのでしょうか。
それとも、昔から存在はしていたが、今になって病気だと判明したのでしょうか。
それもあるかもしれまえせんが、私は戦争によって生み出されたのだと考えています。
広島、長崎に原爆を落とされ敗戦するまでの戦時中、
負ける雰囲気を感じながらもお国のためと大切な息子が兵隊に送り出し戦死させ、
あるいは戦地から命からがら生きて帰って来たら家族は焼け死んでいたり、
食べ物には常に不自由し、とにかく今の時代に生まれた私たちには到底想像もできないような悲惨な日常があったはずです。
そして戦争に敗れ、戦争から解放された人々は皆、
自分の子供たちには同じ思いをさせたくない、と思ったでしょう。
子供たちをとても大事に育てたことでしょう。当然のことだと思います。
しかし、大事に育てたつもりが、実は過保護に、実は自由奔放に、育ててしまったのではないでしょうか。そうして精神的に未成熟だったり、身勝手な人間が育った。
それが、いわゆる団塊の世代です。
そう、彼らは戦争の反動で「大事に」育てられた世代、戦争の被害者なのです。
さらに、彼らが働き盛りの頃は景気も大変良く、何をしても儲かっていました。
儲かっていれば多少の粗相にも会社は目をつぶったでしょう。
そうです、社会からも過保護に育てられてきたのです。
今でもいばってばかりで何もできない子供みたいな上役がいるのはそのためです。
彼らは戦争が生んだ未成熟な人間なのです。
そして、戦争の被害者たる未成熟な人間が育てた人間が、私たちです。
未成熟な人間が育てた人間なので、さらに未成熟です。
未成熟な家族、親戚、学校の先生に囲まれ、心の成長が著しく遅くなった世代なのです。
だから、20歳、30歳になってもまだ心は子供のまま未成熟。
それを心の病気と呼んでいるのではないでしょうか。
いわば、戦争の被害者によって生み出されたさらなる被害者というわけです。
心が未成熟なのだから責任能力が乏しいのは当たり前です。
景気が決して良いとは言えない現在、人件費削減により残される人員の一人一人の責任が重たくなるのは当然のことでしょう。
一世代前の新入社員と今の新入社員とでは責任の重さが既に比にならないほど違うのです。
そういった時代背景の中、責任能力が乏しければ働けないのは言うまでもありません。
だからここ最近、
心が未成熟な人々が浮き彫りにされているのではないでしょうか。
それを「それを最近の若い奴らは」などと一笑に付すなど言語道断。
不幸な世代をつくったのは当の本人たちなのですから。
しかし、彼らも戦争の被害者であり、今なお戦争の被害は続いていると言っても良いのではないでしょうか。